最近のIT業界では、女性エンジニアの活躍に伴い、エンジニアを目指して転職活動をする女性も増えてきています。少し前と比べて3倍近くもの女性エンジニアが転職イベントに参加していると言われています。非常にスキルの高い人材でありながら、彼女達の多くは「女性エンジニアは不利ではないか」という不安を持っているのです。エンジニアならではの職務内容や勤務体系というものは確かにありますが、本当に女性エンジニアとしてIT業界で働くのは不利なのでしょうか。もしそうならば、解決策はあるのでしょうか。
男性と女性はそもそも骨格から違うものです。筋力が違えば力が違うのも当然です。それでは、体力面に関してはどうでしょうか。エンジニアはシステムにトラブルが発生した時などは、終電まで残業したり、或いは徹夜ということも覚悟する必要があります。女性は体力がないので男性と同じ様に残業はできないという意見もあるのでしょう。しかし、筋力的には男女差があっても、体力という面では本来男女差というよりも個人差が大きいものではないでしょうか。男性でも風邪を引き易く、体調を崩し易い人もいます。女性の場合、生理前やストレスなどでホルモンバランスが崩れることにより自律神経の働きが悪くなることが多いものです。特にダイエットをしていたり、偏食の女性はすぐに疲れ易くなります。栄養バランスの良い食事を摂り、生理前には付き合いを控えて身体を休めることに留意するなど、生活習慣を整えることで体力を温存していきましょう。
女性が社会的に不利と言われる要因として、「結婚と出産」が挙げられます。結婚は乗り越えられても、出産をすることで状況が大きく変化するものです。妊娠中の体調管理や産休、そして職場復帰と多くのステップを踏まなければなりません。産休に関しては、男性でも病気になり長期療養を必要とする場合があるので、一方的に不利だとは言い切れません。問題は結婚をした時点では「まだ当分共働きで」と言っていても、急に「子供ができたので」と言い出し、権利だけを主張することにあります。結婚をしたからにはいつ子供ができてもいいように「出産と復職」をセットで考えて普段から仕事を整理しておく姿勢を見せましょう。
子育てをしながら職場復帰した場合、保育園のお迎え時間だからと定時で帰ることや、子供が熱を出して突然休暇を取ることなど、子供絡みの急用で仕事に支障が出ることが問題なのです。多くの男性から「どうせ途中で人に任せるのならば最初から大切な仕事は任せられない」という偏見を持たれることになります。これに関しては配偶者と徹底的に話し合う必要があります。場合によっては会社の近くに引っ越すか、どちらかの両親と同居して子供の面倒を見てもらえるような対策も必要となるでしょう。「子供がいるから当たり前」という態度ではなく、もしもの時に時間稼ぎができる状況作りをしてから出産に臨むのが理想です。